未成年の刺青治療の問題点


平成23年4月13日から15日まで徳島市で第54回日本形成外科学会が開催されました。

私は2題演題をだしまいた。

そのうちの1題 が「未成年の刺青治療の問題点」です。

その内容をわかりやすく説明します

<目的>最近は、未成年の刺青治療希望者が増えてきています。多くは前腕や上腕に本人自身が墨汁を用いて針で彫った症例が多いのですが、中には友人やプロの彫師による症例もみられます。

治療の基本はQスイッチヤグレーザー用いたレーザー照射ですが、切除術や炭酸ガスレーザーも用い手行う事もあります。

今回、未成年の刺青に対する治療法の問題点について報告します。

<対象と結果>2007年1月から2010年9月までの3年10か月間に刺青治療目的で私のクリニックを受診した20歳以下の患者は13例で、男子8例、女性5例でした。

年齢は13歳から19歳の平均17.0歳で、全例保護者同伴でした。

部位は背部3箇所、左上腕2箇所、胸1箇所、左前腕5箇所、左手3箇所、右上腕4箇所、右手1箇所、左下腿1箇所、右下腿1箇所の合計21箇所でした。

色は全例黒色で、彫り方としては針やカッターで傷をつけて墨汁を入れた10例、彫師による3例でした。

刺青を入れた時期は13歳から18歳の平均15.4歳でした。

実際に治療を受けた患者は9例で、Qスイッチ付きヤグレーザー8例と炭酸ガスレーザー照射が1例でした。

<治療のおける問題点>

1)患者さんは積極的に治療を希望していないので、治療が中断しやすいことです。

2)墨汁による刺青の中には、Qスイッチ付きレーザーで完全に消えないことがあります。

(レーザーで消えると言われていますが、なかなか消えない場合が多いです)

3)切除術や炭酸ガスレーザーによる削皮術では確実に傷あとが残ります。

4)自費診療であるため、ご両親に負担がかかるため、最初に治療は受けても、2回目から受診されないば場合もあります。

などがあります。

<考 察>未成年の患者さんはご両親の強い勧めで受診しているため、治療が中断しやすい傾向にあります。

そのため、私は診察時に 「どのような刺青でも社会生活ではかなりの支障が生じること」を患者さんに十分に理解させた上で、治療を開始たら最後まで続けるように患者さんばかりでなく、ご両親にも説明しています。

以上、多少易しい表現で書いてみましたが、内容はおなじです。

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