腕、背中、太もも、肩、腰など、通常見えにくい部分に刺青は入れてあります。
はっきり見える場所 前腕、首、手、顔? なぜ、入れないのでしょうか。
このような疑問を持つのは私だけでしょうか。
今回はこの理由をまず考えてみたいと思います。
「治療と関係ないじゃないの?」と思われますが、実は治療後の傷跡と大きな関係があります。
さて、考えられる理由としては
1)あくまでも自分のためのおしゃれだから、他人に見せる必要がないから
その通りです。自分で決めて自分で責任と持つ。あたりまえのことです。
では何故、治療に来られるのでしょうか。
2)見えるか見えないかが(少しだけ見えることが)セクシーだから
少しだけ見えるとセクジーと感じられます。特に内股や胸では。
しかし、チャイナドレスでもなければ内股が見えることはないのですが。
3)見られると批判されるから
これが一番多い理由でしょうか。勢いで入れる場合でも、少しだけ後ろめたい気持ちがあるので、できれば衣服で隠れる場所に入れてほしいとか。
気持ちとしては一番わかります。でも温泉やプールでは入場が禁止されています。患者さんが見えないと思われている部分でも、残念ですが社会的には受け入れられていません。
4)刺青は「がまん」の証で、入れたことに意味があり見せるものではないから。
本来、裏社会では本人の「我慢の程度」を表すものだったようです。
決してファッションではありませんでした。
途中でやめた場合は、「いくしなし」といわれるとか(あくまでも手彫りの場合ですが)。
しかし、最近は裏社会から足を洗うために刺青治療を希望される方もおられます。時代は変わってきています。
5)彫り師の都合
大きい刺青を彫る合は、少しでも彫りやすい部分が選ばれるのかとも思います。
彫り師は希望される方の依頼する場所に入れるわけですが、少しでもきれいな刺青を入れるためには彫る場所も関係してくるのでしょうか。
などがすぐに思いつきますが、如何でしょうか。
さて、このように刺青は衣服で隠れやすい場所にあるのですが、治療後の傷跡は意外と見える部分がキレイになります。
この場合のキレイとは、見えない部分の傷跡に比べてのキレイという意味です。
誤解されないでください。
傷跡の状態は、健康状態・体質・感染の有無などが原因といわれてはいますが、はっきりとはわかっていません。
ただ、経験的に上腕より前腕、大腿より下腿、胸より背中が傷跡はよりキレイです。
刺青を治療するという前提で考えれば、見えるところに入れたほうがよいのですが、そのようなことは入れる前から考える方などいませんよね。
それよりも、少しでも治療跡がきれいになるような治療法を考えたほうがよさそうです。
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