日本美容外科学会総会の発表 その2


「1台のレーザーによる幅広い治療    専用レーザーとの効果と及び経営面からの比較」

 

<目的>医療用レーザーの進歩により、皮膚病変の治療が容易になった。治療においては各種のレーザー機器を使い分けることが理想的だが、本体の価格や維持費が高いため、何種類ものレーザー機種を購入して治療にあたることは難しい。そこで、1台のレーザーで多くの治療が可能な機種が求められる。

演者は ノーマルロングパルスアレキサンドライトレーザーを用いて5種類の治療を行なっている。今回、具体的な治療対象と治療法及び専用レーザー機器と比較について報告する。

<機種> 使用したレーザー装置は、米国キャンデラ製長パルスアレキサンドライトレーザー (商品名Gentle LASE<SUP>Ⓡ</SUP> )で、波長755nm 、パルス幅3msec、照射径15ミリの円形である。冷却装置であるDynamic cooling deviceが備えてある。

<対象疾患> 1)脱毛

2)表在性色素性皮膚疾患(老人性色素斑・脂漏性角化症・扁平母斑)

3)facial rejuvenation

4)尋常性ざ瘡

5)毛穴治療

<考察>対象疾患に対して専用のレーザー機器を使用するのが理想的であるが、

1台のレーザー本体の価格や維持費が高く、また疾患によっては十分な収益が得られない場合もある。ノーマルロングパルスアレキサンドライトレーザーは、疾患専用のレーザーに比べてはその結果が劣ることもあるが、幅広い治療が可能であり、経営的面から考えても有用なレーザーと思われる。

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